気持ちよく使うと、お金は戻ってくる。個人事業主が知っておくべきコストの考え方。

ペットシッター

こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。

私は東京都心でペットシッターの個人事業を営んでいます。

事業を立ち上げた経緯はこちら↓

毎日のお仕事は幸せの連続です。

たとえばお散歩中にわんちゃんが振り返って「楽しいね!」と目で笑いかけてきてくれる時、なんて幸せな世界なんだろう、と毎回感動しています。

お仕事1件自体の単価は、経費などを差し引くと決して大きく儲かるものではありません

でも私はスタッフを抱えているわけでも立派な事務所を構えているわけでもないので、自分が気持ちよく働ける報酬がいただければそれで満足です。

そして、私の事業でのお金の使い方には、ひとつだけ決めていることがあります。

それは、

常に自分の気持ちを優先し、お金は損得関係なく使う

ということです。

今回はこのことにまつわる私のエピソードを紹介します。

もし節約や蓄財に熱心に行動している方がいたら、使うべきお金への考え方が大きく変わるかもしれませんよ。

亡くなった猫さんの話

いつもお世話しているわんちゃんのお宅に、同居する猫さんがいました。

その猫さんは全盲らしく、私が訪問すると「だれー?!」といつも大きな声でないていました

私の仕事はそのお宅のわんちゃんのお散歩だったので、その猫さんをお世話することはありません。

しかし、玄関まで聞こえる大きな声が可愛くて、いつも「またねー」と笑いながら出かけていました。

ある日その声がだんだんか細くなっていき、数日後には聞こえなくなりました。

心配して飼い主さんに聞いてみると、老衰のため体調が悪く、入院しているとのことでした。

さらに数日経ったある日、その子が亡くなったと聞きました。

その子を見送りたいと思う気持ち

多くは語らなかったものの、飼い主さんはとても悲しんでいました。

15年以上連れ添った子なので、当然です。

私も、少しでもその子が気持ちよく天国に旅立てるよう見送りたい、と思いました。

私が直接関わったわけではない猫さんでしたが、

毎日の「だれー?!」「またねー」のやりとり

が、私にとっては、心温まる大切な時間だったのです。

お花をお供えすることに

そこで献花用の小さなお花を、近所のフラワーショップに依頼しました。

翌日「いつも玄関まで聞こえる元気な声が大好きだったよ。ありがとう」と小さなカードにメッセージを書いて、お供え用のおやつと一緒に玄関に置かせていただきました。

そんなことをしても意味がないと言われればそれまでですし、いただいている報酬からお花を購入していると考えると自己満足とも思えます。

それでも私は、悲しむ飼い主さんへ心からのお悔やみの気持ちがありました。

そして何より、その猫さんに感謝の気持ちを伝えたかったのです。

それは、ビジネスとは全く関係のない気持ちからでした。

それから長年のお付き合い

飼い主さんは私がそこまで猫さんのことを想っていたとは想像していなかったらしく、後日、大変驚いたと同時に心が慰められた、とおっしゃっていました。

そして、そこからもう7年の付き合いになります。

私が報酬以上に気持ちで動くことや、仕事に手を抜かないことで、その飼い主さんから「周辺のペットシッター業者さんの中で最も信頼できる」とおっしゃっていただき、そこからご近所のお客様もたくさん紹介していただきました。

私もご紹介のお客様の方が最初からどんな方かわかるので、緊張せずお仕事ができるようになりました。

皆さん素敵な方ばかりで、本当に感謝しています。

この経験から学んだこと

上記のエピソードの本質は、

その時の私が損得関係なく、心からの気持ちで動いた

ということです。

思えば私自身が何らかのサービスを受けるときに感動するのも、相手が心からのおもてなしや心遣いをしてくれた時でした。

そこにはマニュアルなどというものはなく、その人自身の本質が浮かび上がります。

そういった本質は、人に伝わるものなのだと思います。

そして、損得関係なく自分が相手を想って使ったお金は、いつか巡って必ず自分に戻ってきます。

自分の気持ちを優先する大切さ

私はこのお仕事を通じて、このエピソードのような体験をたくさんしてきました。

だからこそ、身を持ってみなさんにお伝えすることができます。

ビジネスではコストを気にしすぎると、本当に大切な機会を見失います。

私はいつも自分の気持ちを大切にし、気持ちが動いた時には、損得を考えずに使うことにしています。

なぜなら、仕事の報酬は金銭だけではありません。

人との温かい交流自体が、いつも私にとっては大きな報酬なのです。

そのことを理解している限り、私は自分を見失うことはありません。

数ある競合の中で私がお客様から長い間信頼していただけているのは、きっとその点にあるのだと思います。

まとめ

以上、常に自分の気持ちを優先し、お金は損得関係なく使うというエピソードでした。

偉そうに書いてしまいましたが、私自身が事業コストというものを改めて考えるきっかけになったので綴ってみました。

これらの話は、ビジネスだけの話ではありません。

きっと家計でのお金の使い方にも、その人の本質がでるものではないでしょうか?

特に蓄財期には見失いがちなのですが、私は貯め方よりも、

お金の使い方に人生を豊かさがでる

と思っています。

私は若い頃にさんざん散財したからこそ、今後の人生では自分を豊かにするお金の使い方ができる人間になりたいなと思っています。

お金が気持ちよく使えると、人生豊かになるね。

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