こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
私は10年近く前に、大好きな動物のお仕事をしたいと思い、ペットシッター事業を始めました。
事業を開始するにあたって、悩んだのはサービスの料金設定。
それまでは会社員として働いていたので、何かの料金を自分で決めるという経験がありませんでした。
最終的には我流で設定したのですが、結果、事業が継続し自分も楽しく働けているので、この決め方で正解だったと思っています。
今回はマーケティング知識のない個人事業主が行うべき「料金設定の考え方」について紹介します。
もし何かのサービスで事業を立ち上げたり、個人で副業などのスモールビジネスを始めたいという方がいたら、この考え方が一つの参考になると思いますよ。(ならなかったらすみません。)
適切な料金設定とは
私は右も左もわからない未経験者だったので、「適切な料金設定」など皆目見当がつきませんでした。
唯一のとりえは行動力だよ。
そこで、知り合いに紹介してもらったペットシッターの大先輩となる方の会社で、週末にアルバイトさせてもらい、その間に準備することにしたのです。ここでは以下を学ぶことができました。
- 料金相場
- 自分の体感料金
- 師匠からのアドバイス
同業者になるかもしれない私に、快くいろいろ教えてくださった大先輩(私は心の中で師匠と呼んでいます)には感謝しかありません。
それでは早速見ていきましょう。
料金相場
今はネットで競合調査ができる時代なので、こちらは誰でも苦労せずに比較検討できることだと思います。
私も大手競合会社の料金はエクセルなどで一覧化して、「自分ならどこに頼むかな?」と考えたりしました。それぞれの特性も一緒に調べ、対応エリアや早朝深夜料金なども細かく見ていきました。
料金と顧客の質の関係性
師匠の会社では料金と顧客の質のバランスを観察することができました。
師匠の会社は料金は相場より高めでした。多くのスタッフを抱える業種形態だったことも関係していましたが、何よりお客様から「多少高くても信頼できるから」という長年の実績があるからこそ成立していた料金でした。
師匠は決して手を抜かない仕事をされる方だったので、この実績が信頼につながっているのだなと間近でその姿勢を学ぶこともできました。
そしてこれが最もすごいことだと思ったのですが、お客様は料金の安さではなく「信頼」で選んでくださるため、皆さん動物のことを第一に考える素敵な方ばかりでした。
私はこの時に「料金は顧客層をフィルタリングできるものの一つなのだな」と学びました。
自分の体感料金
次に学んだことは、私自身の体感料金です。
「もしこの1件の報酬が◯◯円なら、自分は気持ちよく働けるか?」という視点で働いてみたのです。
師匠の会社では料金設定は相場より高めでしたが、事務所やスタッフなどの固定費を抱えていました。そのためス、タッフ一人一人に支払われる賃金は、それらの経費が差し引かれた額になりました。
私はアルバイトかつ修行という意味で働かせていただいていたので何の不満もありませんでしたが、固定のスタッフさんは賃金に不満を持っていた方もいたようです。
そこで私の場合は、もし自分で立ち上げるなら事務所や固定のスタッフを持たないやり方はできないかな?と考えました。固定費が小さくなれば、事業が無理せず利益を上げることができるからです。
事業固定費を小さくし、対価をきちんといただく考えについてはこちら↓
師匠からのアドバイス
最後に、師匠からありがたいアドバイスをもらいました。
それは「10年間は変更しないつもりで料金を決めるといいよ」ということでした。
この時は目から鱗だったよ。
私は「現在の競合」「現在の体感」にしか目が行っていなかったのですが、先を見据えるとなると上昇する物価や増税なども視野にいれる必要があります。
たった数年で値上げする業者は信頼されませんし、数年後に自分が失敗したと感じてしまうような料金設定では事業が続きません。
この師匠のアドバイスが決め手となり、私は10年後まで気持ちよく働けると思う料金に設定しました。
10年の実績と信頼があれば、その後に料金改定が必要になったとしても許されます。実際に師匠は10年間はどんなに苦しくても値上げはしなかったそうです。
最も重要視したこと
以上が、私が料金を決める際の指標となったことでしたが、最終的にこの中で最も重要視したことが一つあります。
それは「自分自身が気持ちよく働ける報酬」であること。
もちろん相場や物価上昇率も大切なのですが、結局働くのは自分自身です。
報酬が安すぎたら
もし自分が安すぎると感じていたら、長く働くうちに心のどこかで搾取される気持ちになるかもしれません。
そうなると「アンフェアだ」という思いから仕事に手を抜いたり、もっとひどいところでは窃盗などの悪事を働いたりする可能性だってないとは言い切れないのです。
ひとりで事業を行う以上、万が一でもそういった可能性を排除する仕組みづくりが必要だと感じました。
報酬が高すぎたら
逆に料金設定が高すぎたとしても気持ちよく働けません。
自分の提供できるサービスで価値をお返しできていないという後ろめたさが出てくるからです。
そうなると、たとえばお客様に改善すべき点あったとしても、高い料金をいただいているのだからと卑屈になり正当な主張ができなくなる可能性があります。
お客様と対等な立場でいられること、これは私がひとりで事業をする上で重要なことだと思いました。
結論:「自分が気持ちよく働ける」を優先
以上のことから、私は最終的には相場や競合比較は無視して「自分自身が10年間気持ちよく働くための料金」に設定することにしました。そして、その報酬に見合った、誠実な働き方をすると心に誓いました。
後から振り返ると、同業者の価値観ではなく自分自身で設定したからこそ、今まで事業が幸せな形で継続できているのだと思います。
まとめ
以上が、私が最適解だと思った料金設定の仕方でした。
何度もいいますが、弱小とはいえ将来競合になるという私に親身にアドバイスしてくれた師匠には、今でも尊敬とともに感謝しかありません。
私がこのようなブログを始めたのも、惜しみないギブをくれた師匠のように、どなたかのお役にたてるかもしれないと思ったからです。
この料金設定は我流ではありますが、どうか皆さんが自分自身で幸せな働き方ができるようにと思い、紹介してみました。
これからフリーランスを目指す方、副業などで自由な働き方をしたい方がいたら参考にしてみてください。
自分の報酬は自分で決めよう。