会社を辞めるなら、これだけはやっておこう。組織でしか得られないスキルの話。

好きなことでゆるく働く

こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。

ぐうたらな私にとって社畜時代はなかなか辛いものでしたが、「組織で働くこと」はとても貴重な経験だったと思っています。

私は人付き合いが良い方ではないので、当時の同僚や先輩との付き合いは今はほぼありません。でも、あの頃に人生が交差した人たちとの記憶や経験は、私の財産です。

もし会社という組織で働く意味ってあるのかなと思う方がいたら、ひとつの答えになるかもしれません。私の場合は、会社員を経験してからでないと独立はまず無理だったと思います。

組織で働くと、独立後の引き出しが増える

会社での記憶や経験は自分の財産」といっても何のことやら伝わらないので、具体例をあげます。

具体例その1

たとえば、私はいまだに何かに迷った時に「あの頃一緒にプロジェクトを任されたあの先輩なら、きっとこうするだろうな」と、ある先輩を思い出します。

その先輩とは特に懇意にしていたわけではないのですが、当時の仕事ぶりを見ていたことにより、彼の判断軸がいつのまにか私の引き出しに入っているのです。

その先輩だけでなく、私には迷った時にたくさんの人を思い浮かべ、その人になったつもりで考えます。

組織ではたくさんの人と協働するので、必然的にいろいろな判断軸や手法を見ることができました。そのため、今でも記憶の中の彼らに多角的な判断を手伝ってもらえるのです。

具体例その2

もう一つの例としては、過去に上司に指摘された自分に足りない点を思い出すことがあります。そして、その指摘から何年も経っているのに「あれはこういうことだったんだな」と、スッと理解する瞬間があります。

言葉は本人の中で時を経て沈殿し、ある日とつぜん血肉になることがあるのだと思います。当時はよく理解できなかった上司や先輩の言葉が、何年も経ってから急に染みこむという瞬間が私にはたくさんあります。

そして上司たちはその瞬間を見越して、当時は通じないであろう私にそれらの言葉を残していってくれたのだと思います。

会社組織は自分にないスキルの宝庫

お世話になった上司や同僚との記憶が、今の私の思考を作ってくれたといっても過言ではありません。今までどころか、個人事業主となった現在もそれらの記憶が大いに助けてくれています。

私の場合は、それらの経験は組織で働かなければ得難いことでした。

組織は学校と同じで、決して自分に合う人間ばかりがいるわけではありません。でも当時は苦手に思った人たちの記憶の方が、なぜか先々の財産になっていたりするから不思議です。

苦手な同僚から学んだスキル

苦手だった同僚から学んだ、今でも使っているスキルを紹介します。

彼女は本能や感情で動く人で、いつもグイグイ自己主張する、なんとなく私が苦手なタイプの同僚でした。私はどちらかというと仕事では感情を抑え、合理的に動くのが好きだったからです。

なので業務以外では彼女と積極的に仲良くなろうとはしませんでした。

人に好かれる彼女をひっそり観察

彼女は周囲から好かれていました。他部署やクライアントからの信頼も厚いようでした。私は彼女のことが個人的に苦手だったので、なぜこの子は人から信頼されているんだろう?と不思議に思いました。

そこで、私はひっそりと彼女を観察してみました。すると、彼女の魅力的な点がすぐにわかりました。

彼女には「他人を絶対に否定しない」という素晴らしいスキルがあったのです。

たとえば、「◯○さんはこういうところがすごいですね」と相手をストレートに褒めるし、誰かが何かのプロジェクトに否定的な発言をしても「それは良い指摘!今から修正しても間に合いますね」と返します。彼女は誰に対しても、とにかく嫌味なく、戦略的すぎず、屈託なく、相手を「陽」の方向へ誘導するのです。

そして、多分これは本人が無意識にやっていることだと思うのですが、「でも」「うーん」みたいな否定的な間は一切作らず、必ず最初に一度「そうですね」という相槌を挟んでいました。相手は会話の導入を否定されないことで最初から心を開き、建設的な意見を出すようになるのでした。

それらに気づいたとき単純に、この人すごい!と感動しました。

彼女のスキルが今では自分の一部に

私はやっぱり彼女のことは苦手だったので、最後まで仲良くなることはありませんでした。でも彼女の魅力的な点は今でも記憶しているし、個人事業主としての今もお手本になっています。

お客様とお話しするときは、「彼女だったらこういう話し方するだろうな」と、記憶の引き出しから彼女のスキルを取りだします。退職してからも彼女を思い出して真似しているうちに、いつのまにかそのスキルが私の一部になっていたのです。

これは大きな財産だな、と今でも彼女に感謝しています。

まとめ:組織で盗めるスキルがないか確認しよう

フリーランスになると自然と自分に賛同してくれる人、似ている人、合う人が集まってきます。なので、さまざまな個性が集まる会社での経験は、今となってはなかなか得ることができません。

私は会社員時代に出会った人たちから学んだことは、今となってはとんでもなく貴重だと思っています。

もし今、会社で働くのが辛かったり、独立しようと考えていたりする方がいたら、会社を辞める前にいったん周囲を見回して盗めるスキルが転がってないか確認してください。

フリーランスになったら、お手本がゴロゴロいる組織とは無縁になるよ。

会社にいるうちに、できるだけ他の人のスキルを自分のものにしてほしいと思います。応援しています!

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