こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
私は無名の地方私立大学出身なのですが、都心の有名大手企業に入社しました。
入社当時は契約社員でしたが、ありがたいことに契約満了と同時に正社員にしていただき、そのまま30代前半までその会社にお世話になりました。
お給料は世の平均年収の2倍以上。恵まれていたと思います。
今回は「無名大学女子が有名企業で働くようになるまで」をご紹介します。
主に自分の棚卸しのためですが、就活や転職で自分を棚卸しする必要のある方には、私の過去の考え方がお役に立つかもしれません。
学生時代のキャバ嬢アルバイト
私は学生時代に1年ほど、キャバクラでアルバイトをしていました。
そして私は大変おばかさんだったので、得た収入はその夜のうちに使っていました。
大学生時代に留学費用を貯めようとバイトを始めたのに、その他大勢の女の子と同じように流され、金銭感覚が狂っていったのです。
根がぐうたら人間だからまあそうなるよね。
でもこの時の経験がなかったら、私は上京して有名大手企業に就職することもなかったし、そうなればそこで得たスキルを今の事業に活かすことはできませんでした。
私の貴重な経験の起点は、間違いなくこの時代です。
今の事業を立ちあげた経緯はこちら↓
経験は全てつながっています。今回はそのお話をしたいと思います。
夜の街で働くことにしたきっかけ
私は地方都市のお嬢様大学に、一人暮らしをしながら通っていました。
そこは私の目指していた資格が取得できる大学で、こじんまりしていて品の良い大学でした。
お嬢様大学だったと知ったのは入学後。
知らない世界がたくさんあると知った
ヴィトンのバッグとBMWの新車が当たり前の世界だったからです。
皆とてもいい子で仲良くしてくれたので、無印良品好きの私でもみじめな思いをしたことはありません。
ただ「私にはまだまだ知らない世界がたくさんあるんだなあ」と思ったのを覚えています。
その後、もっと広い世界が見たいという強い欲求があった私は、英国で暮らしてみることを目標に資金を貯めることにしました。
若い女の子が武器になる場所といえば、夜の街ですよね。
運が良いのか悪いのか、たまたま近くに住んでいた地元の友達がカードローンに陥っていたので、一緒にキャバクラでアルバイトをすることに決めたのでした。
夜の世界から学んだこと
冒頭で説明した通り、お金は結局目標額まで貯まらなかったのですが(渡英は強行しました)、人生経験としてはかなり役立つものでした。
獲得スキル1:セルフブランディング
まず、夜の世界で、私は初めてわかりやすく容姿を評価される対象となりました。
それまでも容姿について考えたことはありましたが、飛び抜けた美人でもない自分の武器はなんだろう、と真剣に戦略を考えたのは多分この時が初めてです。
容姿について考えるきっかけとなった話↓
店内を見ると、キレイ系の足のすらりとした女の子の多いお店でした。
そこで、まず自分は差別化をはかるために髪型を毎回ゴージャスにセットしてもらい、店内で上半身が目立つようにしました。
差別化してみた
さらによく観察すると、NO1の女の子はとても明るく賑やかな子でした。
私は話術における瞬発力もなかったので、自分が追随してもその子を越すことはないだろうと考えました。
そのため、「お嬢様系女子大生」「おっとり」「巨乳」という隙だらけキャラの設定で行くことにしました。
比較的王道の戦略かもしれませんが、当時のお店には少なかったため、おじさま方にとても受けました。
セルフブランディングで得たもの
固定のお客様がついてからは、たくさんの経験をさせてもらいました。
高級なお鮨やワインの味も、この時に教えていただきました。
振り返って最もありがたいと思うのは、その後どんな高級店に行くことになっても物おじせず堂々と振る舞えるようになったことです。
若い頃にこの振る舞いを身につけていると、どこに連れて行っても恥ずかしくないと思われ重宝される上に、自分自身がリラックスして楽しめるのでダブルでお得です。
もちろん新規のお客様によっては嫌な思いをすることもありましたが、それは昼の世界でも同じでした。
この頃に若さという武器を使って、一流の贅沢というものを体験できたことは私の資産になっています。
そしてこの「自分をブランディングする技術」は、今では若い皆さんがあたりまえに身につけています。
SNSのみんな、本当にすごいよ!TickTock大好き。
獲得スキル2:経営とマネジメント
私が夜に働くようになって最初に面白いと感じたのは、繁栄しつづける夜の街の経営システムでした。
まず、キャバクラの基本構造は女の子同士の競争だということ。これは非常に面白かったです。
白いロングコートはNO1の証
今はどうかわかりませんが、たとえば私が働いていたときは、街の暗黙の了解で「NO1の子だけが白いロングコートを着られる」というものがありました。
その界隈では、キャバ嬢はたいてい黒のロングコートなのですが、白いロングコートの子が歩いていると「ああ、あの子があのお店のNO1なのね」と羨望の眼差しでみられました。
私はこの光景を見て、なんと自分も「あの白いコートが着たい!」と思ったのです。
今思うとめちゃめちゃダサいんですけど・・・その時はかっこよく見えました。
なによりも人と競争する意味がわからなかった私が、まさかトップに立った時の景色が見たいと思うなんて、自分でも衝撃でした。
これが業界の仕掛けなのか自然発生した掟なのかはわかりませんが、こういうふうに女の子の欲求を動かす戦略って、独特で面白いなあと当時強く思ったものです。
女の子をマネジメントする店長の手腕
もう一つ、お店ではマン・マネジメントについて学ぶことができました。
店長や黒服は、キャストのコンディションを整える役目もあるのですが、夜に働く女の子には本当にいろいろなタイプがいます。
やる気のないアルバイトの子も、借金でギリギリの子も、器用貧乏な子も、野心家の子も、メンタルが不安定の子もいます。
当時の店長は有能だったので、面接で来た子がどんな働き方をするか、すぐに当てていました。
大切に扱われるのは、価値ある主力人材だから
「○○ちゃんは真面目だけど不安定」「◯○ちゃんはヘルプ上手だから」などを細かく見て、周囲のスタッフにフォローするよう裏で指示出ししていました。
キャバクラというと、もしかしたら女の子が商品として使い捨てのように扱われるイメージがあるかもしれませんが、私のいたお店では女の子たちはとても大切にされていました。
なぜ大切に扱われるのか?
それはマネジメントする価値のある主力人材だからでした。
店長からの教え
私は夜のお店の経営をとても興味深く感じ、店長の背中からたくさんのことを教えてもらいました。
この時の経験は意外にも、30代になって自分が管理職になってから役立ちました。
あの時の店長のように適度な距離感とタイミングで指導していたら、メンバーの子たちがメキメキ成長していったのです。
もちろん私の力は微々たるものでしたが、彼らの成長の邪魔をしない立場でいられたことは、あの時の店長のおかげです。
長くなったので後半に続きます!