こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
こちらは後半記事になります。前半はこちら↓
夜の世界から学んだこと(続き)
獲得スキル3:命綱となる、自分軸
最後に私が学んだことは、自分軸の大切さでした。
基本的に夜のお金は夜の世界で回る構造なので、流されやすい子からホストクラブに通ったり、ブランド品を買いまくったりして、お金に溺れていきました。
私もだいぶ流されて散財したのですが、ある時、知り合いのクラブのママから「今後のもふもふちゃんには、若さと引き換えになる武器はある?」と聞かれました。
どうやら、夜で働き続ける覚悟がないならそろそろ潮時にしなさい、と言われているようでした。
ママの教え
私はたった1年ほどの経験でしたが、それでも流され、散財した女です。
ママのいう通り、夜の世界で働き続けるということは、強靭な精神力と信念が必要だということがわかりました。
ママのアドバイスを聞いて、私は
- 自分の軸がまだ定まっていないこと
- すでにフラフラしかけていること
- 自分の稼ぐ力を他の世界で試してみたいこと
を悟りました。
そして、私は夢だった渡英を決行し、帰国後に東京の大手有名企業に、契約社員として入社しました。
有名企業に採用された理由
契約社員とはいえ、なぜ無名の地方大学出身で何の取り柄もない私を採用してくれたのでしょうか?
実際に入社して周囲を見渡すと、同期は一流大学出身ばかりでした。
無名大学はちょっと肩身が狭かったよ…。
生き残る確率が高そうに見えた
その時の面接では、採用部署の部長のおじさんと人事担当の女性のふたりが面接官でした。
私はそれまで似たような企業の面接を受けていましたが、この時代は「自己アピールを1分でお願いします」というような緊張する面接も多かったです。
それに比べると、この企業は最後まで緩やかな空気でした。
一応「自分が何に魅力を感じるか」という質問で、夜の世界や渡英で経験した「自分で戦略を練ってそれが当たった時に喜びを感じる」ことを中心に話しましたが、特に感触は良くなかったです。
それでも翌日には「採用です」と連絡が来たのだから、こういった面接とはわからないものだなとつくづく思います。
入社した後、メインの面接官だった部長さんに採用の理由を聞いてみると「その日面接した15人のなかで、一番生き残る確率が高そうに見えたから」と言われました。
大手有名企業で学んだこと
職種は営業でしたが、個人的には夜の世界とあまり変わらない印象でした。
戦略を練って差別化をはかり、顧客に価値を提供するのです。
時々理不尽なクライアントもいましたが、それは夜の世界でも同じでした。
私は会社員同様、夜の世界の第一線で働き続ける女性たちを、今でも心から尊敬しています。
大事にしてもらえるのは主力人材だから
当時は氷河期と呼ばれる就職難だったので、私の場合はとても恵まれていたと思います。
まず最初に、地方からの引っ越し代の数十万円分を、経費として会社に出していただきました。
大企業の福利厚生とはいえ、不況下でたかが契約社員にここまでしてくれるとは、今思い返しても本当に感謝しています。
さらにその企業の給与は、契約社員にもかかわらず相場よりだいぶ高いスタートでした。
何の知識もスキルもない若者に、会社は最初にそれだけのコストをかけているわけです。
そこで、私は夜のお店で手厚くサポートされていた女の子たちを思い出しました。
自分が大事にされるのは主力人材だからです。
それはどの世界も同じだと思いました。新卒の契約社員にここまで環境を整えていただいたのだから、私はここで成果を出せなければどこにも通用しないと思いました。
結果、まずは一人前になって会社に恩をお返ししようと、早朝から深夜まで猛烈に働きました。
こうして見事、社畜人間が完成したよ。
契約満了後、違う職種でスキル獲得
数年の契約満了を迎えてみると、部長さんの言っていた通り、30人採用のうち最後まで残ったのは私含め4人だけでした。
これは私の自慢でもなんでもなく、環境が合わないと判断し早々に離脱する人の方が賢いと思います。
ただ、私はセーフティネットになる実家が近くにあるわけでもないし、その後転職できるようなスキルもなかったので、他の選択肢を考える余裕がなかっただけでした。
でも結果的にはこの数年間に食らいついたことが、後から大きな自信になりました。
その後は営業以外の仕事をしてみたいという思いから、制作の部署に移りました。
制作部署は厳密には別会社になるため、ありがたいことにその時点で正社員で採用し直していただきました。
そして、私はこの会社から得たスキルのおかげで、現在の自分の事業を立ち上げることができました。
結論:経験はすべて繋がっている
私がここで伝えたいことは、経験はすべて繋がっているということです。
今振り返ると、
- もし夜に働いていなかったら
- もし散財する時期がなかったら
- もし店長やママの教えがなかったら
- もし猛烈に働く時期がなかったら
今の自分はできていなかったんだろうなと思います。
自分の軸を思い出そう
この記事を書いて思ったのですが、私の軸は「転機はいつも人との出会い」「戦略を練って当たるのが好き」ということでした。
もしあなたが働き方や生き方に迷ったとき、がんばったこと、失敗したこと、出会った人のことなどを思い出してみてください。
箇条書きで書き出してみるのもいいかもね。
そうすることで、自分が大切にしていた軸に改めて出会えるかもしれませんよ。
まとめ
文章にすると人並みなのですが、失敗も成功体験も常に自分の頭で考えて行動したことなので、全ての経験が愛しく、私が自信をもって話せることです。
そして、これを読んでいるあなたが今「この経験は無駄だな」「失敗したな」と思うことがあっても大丈夫。
私がそうであったように、それらは必ずあなたの未来をつくる経験になるはずです。
一見無駄だったことも数十年後に振り返ってみると、きっと愛しい経験のひとつになっていますよ。応援しています。