こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
このブログで資産運用の話をすることがありますが、実は私は「貯める・増やす」よりも断然、
「使う」の方が難易度が高い
と思っています。
なんせ元散財女だからね。
今振り返ると「粋なお金の使い方をしていたな」と思う母のエピソードがあったので、今回はそのご紹介をしたいと思います。
あなたの中の豊かなお金の使い方として、選択肢のひとつになるかもしれませんよ。
母のお金の使い方
まずはじめに、我が家は超庶民家庭かつ、電車もバスも走っていないような田舎に住んでいました。
父は遠洋漁業の船乗りだったので、家に帰ってくるのは年に一度か二度。
母は今でいうワンオペで私と兄を育ててくれていましたが、その中で面白い習慣があったんですよね。
それは、
子どもたちを年一回必ず、高級フレンチレストランに連れて行く
というもの。
田舎のため、わざわざ車で4時間かけて都市部に行くことになりますし、我が家は普段外食などしないような家庭でした。
しかも子どもとしては、どうせ外食するなら、高級フレンチよりファミレスの方が断然嬉しかったわけです。
あの頃はファミレスのオムライスに憧れた。
ではなぜ、母は高級レストランにこだわっていたのでしょう?
物おじする環境だと、好機を逃す
母の考えは、
社会に出てからこういう場面で物おじすると、本人たちが損をするから
というものでした。
当時の私にはよくわからない年一回の行事だったのですが、社会に出た瞬間、その意味がわかりました。
たとえば、私はその経験のおかげで、ナイフを落としても自分で拾ってはいけない、カトラリーは外側から使う、などといったテーブルマナーは自然に身についていました。
それだけでなく、そこでの姿勢や目線、声の大きさ、そしてお店の方とのやりとりも、何も意識しなくてもその場に適した振る舞いができるんですよね。
この意識せずとも自然に身についているということが、母の狙いでした。
実際に大人になってから知るのと、子どもの頃から肌で知るというのは、全く異なるものだったと思います。
上京して、この経験から受けた恩恵
20代前半にかけて私は夜の街でアルバイトしていたこともあり、お客さまをはじめとする大人の方々に、多くの高級店に連れて行っていただきました。
その際に、彼らから受けた賛辞は「若いのに品があり、それが自然体」ということ。
どうやら、若くしてマナーを知る落ち着いた女子というのは、夜の世界ではそれだけで価値があるようでした。
そのため、他の子と違ってどこに連れて行っても恥ずかしくない若い女性ということで重宝されるようになり、結果、面白い人たちとの出会いや新しい経験をすることができました。
一言では表せませんが、この頃の経験のおかげで色々な価値観に出会い、私の未来に繋がったことが多くあります。
もし子どもの頃の経験がなければ
もし母の判断がなければ、私は高級店で他の子と同じように、いちいちナイフとフォークの使い方にオドオドしていただろうし、雰囲気に気圧されて自分らしさを出せなかったのではないかなと思います。
何より、せっかくの素敵な食事を、自分自身が楽しめなければ非常にもったいないですよね。
さらにこの経験は、その後就職した会社でのクライアントとの接待ディナーの場でも大いに役に立ちました。
自分の立ち振る舞い方や礼儀作法に脳を使わなくて良いので、クライアントとの対話に集中することができるのです。
そう考えると、母のこういった経験へのお金の使い方には、本当に感服します。
母はいわば、高級店の雰囲気を、自然に子どもの体に染み込ませることに、お金を払っていたのです。
母の想いは、子どもが人生を楽しむこと
母の若かりし頃の写真を見ると美しい女性でしたし、当時は都会で働くキラキラOLだったようです。
もしかしたら、せっかくの高級レストランで自分自身が物おじして楽しめなかったという経験があるのかもしれません。
実際に社会に出てみると、どんな場所でも自分らしくいられるというのは、本当に大きな価値でした。
今思えば毎年の高級フレンチは家計に痛かったはずですが、きっと母にはこの価値がわかっていたんですね。
母のおかげで、私は20代前半を思いきり楽しむことができましたし、あの頃の経験が今の自分をつくっています。
そのため、私は母のこういう生きたお金を使う姿勢は、粋だなあと今でも思っています。
まとめ
以上、母の粋なお金の使い方エピソードでした。
結論は、母は高級店での立ち振る舞いを子どもに経験させることにお金を使っていた、ということでした。
子どもの教育にお金を使うご家庭は多いかもしれませんが、その多くはお稽古事や勉強に繋がることが多いのかなという印象があります。
ちょっと視点を変えて、こういった「経験」にお金を使ってみるのはいかがでしょう?
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