こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
私は自己肯定感が高く、いつも夫に「あいかわらず自分のこと好きだね〜!(笑)」と小ばかにされています。
私の自己肯定感が高い理由はこちら↓
上記にも書いたのですが、人間関係の苦しみを解決するといった内容の「嫌われる勇気」という本が私には全く響きませんでした。
平たくいうと、私にとっては「・・・当たり前じゃん」という内容だったのです。
ただ、この中から学んで、今でもよく使う言葉に「課題の分離」というものがあります。
今回は私が思う「課題の分離」について記します。
もし家族や友人との人間関係に悩みや不安がある方がいたら、その解決方法の一つになりますよ。
アドラーが提唱する「課題の分離」とは
課題の分離とは、心理学者アドラーが提唱した思考方法です。
「これは誰の課題なのか?」という視点から、自分の課題と他者の課題とを分離していく必要がある、というのがアドラーの考え方です。
私はこれに大きく賛同しています。
なんのこっちゃと思われるかもしれませんね。私が友人から相談された内容を例にあげます。
親のマルチ商法依存に悩む友人
友人Aくんのお母さんがある時、マルチ商法にハマってしまったようです。
休日にあちこち出かけては、ガンが治る水やら風水的に良い置物などを買ってくる。さらにはそれをご近所にも勧めまくる。といった典型的な流れです。
どうやら原因は、溺愛する息子(Aくんの兄)が失踪してしまったことのようです。
孤独や焦燥感に取り憑かれ、それを和らげるマルチ商法集団に飲み込まれてしまったようでした。
Aくんのお兄さんは、実は過干渉な母親から逃れるために家を出たのでした。
Aくんはそんなお兄さんとも連絡をとっていたのですが、そのことについても大いに悩んでいました。
そこで相談された時に、私は「課題の分離が必要だよ」とAくんに言いました。
お母さんの課題は、Aくんの課題ではない
家族の問題なのでAくんも悩んで当然と思われるかもしれませんが、それは錯覚です。
お母さんの悩みもお兄さんの悩みも、実はAくん自身の悩みではありません。
もしAくんができることがあるならば行動してもよいですが、あくまでそれらはできる範囲であるべきで、同じ目線で悩む必要はないのです。
なぜなら、そんなことをしても共倒れになるだけで、誰も幸せにならないからです。
たとえ家族であってもお母さんとお兄さんが抱える問題は、自分で対峙するべき課題なのです。
一見冷たく聞こえますが、これが事実です。
Aくんが課題を分離した結果
Aくんはそれから、今までお母さん管理だった通帳をお父さんに管理してもらうことにし、お母さんとは少し距離を置くことにしたそうです。
変なものを売りつけてしまったことで、お母さんはご近所さんとも疎遠になってしまったようですが、それはお母さんの問題なのでAくんには関係ありません。
Aくんは家を出て一人暮らしをし、物理的に距離をとることで平和な時間を取り戻したようでした。
そして、たまにお母さんと電話で話すことで孤独を減らす手伝いをしているのだそうです。
課題の分離には訓練が必要
Aくんいわく、頭でわかっていても課題の分離という考え方は、家族のように距離感が近くなればなるほど難しかったとのことです。
たいていの人はそうだと思うので、それでもきちんと行動し自分自身を大切にしたAくんは素晴らしいと思います。
家族も大切ですが、世界で一番大切なのはいつだって自分自身であるべきです。
課題の分離思考になるには訓練が必要ですが、Aくんのように一度身につけてしまうと、「この世界で自分がコントロールできることは意外に少ない」と気づくはずです。
自分がコントロールできない事柄にとらわれない
この世は自分がコントロールできないことだらけですが、そんななかで共感力が高すぎると、消耗も激しいです。
たとえば、戦争や災害で子どもが亡くなったというニュースで落ち込んだ時は、一度テレビを消しましょう。
そして「課題の分離」とつぶやいて、しばらくSNSなどの情報から遠ざかりましょう。
自分を守れるのは自分自身
何度も言いますが、世界で一番大切なのは自分であるべきです。
悲しいニュースに心を持っていかれたり、身近な人の問題に直面するとき。どうか自分を守ることを最優先にしてくださいね。
自分の心を守るために罪悪感は捨てましょう。
それは自分ではない誰かの課題なのであって、自分が全面的に介入し何かできることはないのです。
共倒れにならない範囲がわかれば、その上で支えるということができます。
災害なら募金やボランティア、家族問題ならAくんのように「母親に電話する」といったようなことです。
課題を分離すると、次に自分にできることは何かを具体的に見極めることができます。
まとめ
みなさんは課題の分離ができていますか?
私の印象では、心優しい人、共感力の高い人、自己肯定感の低い人、は、実は遠くにある問題を自分のことのように悩んでいる方が多いように思えます。
そんなとき、自分を大切にする方法のひとつとして、ぜひ「課題の分離」スキルを身につけてください。
この世で最も大切にすべきものは、自分自身だよ。
人間関係のお悩みがある方、共感力の高さに疲弊する方におすすめの本です。