こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
私たち夫婦は40代に突入したところですが、子どもはいません。今後も持つ予定はありません。
【子どもを持つ予定はないと言ったら、友人に反対された話↓】
ただ、夫の希望により、30代半ばに1年ほど不妊治療をした経験があります。
それが私にとっては人生の中でもかなりキツイ経験でした。
今回は私の妊活体験記が、どなたかのお役にたてるならと思い、綴ってみます。
最初に断っておきますが、「授かるためには」といった内容ではありません。
- 妊活を続けるか迷っている方
- 夫婦ふたりの暮らしに興味のある方
に読んでみていただけたらと思います。
結婚したのは30代半ば
私たちが結婚したのは、30代半ばでした。
そして、ここがもしかしたら多くの方と異なる点かもしれませんが、私自身は子どもを欲しいと思ったことが人生で一度もありませんでした。
ただ、夫は長男で私は一人娘。
お互いの両親から「孫が楽しみ」という発言が多かったので、そういうものかなと思っていました。
何より、夫が子どもを欲しかったようなので、彼が就職した後に妊活を始めることにしました。
私も授かったら授かったで幸せなんだろうな、と思っての挑戦でした。
妊活って大変
楽観主義な私は、妊活をなめていました。
勝手に自分は妊娠しやすい人間だと思っていたので、婦人科で一通り妊活のための検査を受けて「異常なし」と出た時は、
2〜3ヶ月以内には妊娠できるかな♪
くらいに思っていました。
そして、私はオタク気質のため「せっかくお金もかかっているのだから」と、妊活の勉強に明け暮れました。
すると、結果が出ない。
それがだんだん焦りに変わってきました。
尊厳がすり減る日々に愕然
たとえば、「この日」と約束していたのに夫が泥酔して帰ってきたら、とても悲しくなりました。
夫が欲しいといったからタイミングを頑張ってるのに、という気持ちから情緒不安定になりました。
こういうのって、自分のなかの尊厳みたいなものがすり減っていくんですよね…。
それが妊活で最も辛かったことでした。
面倒になり、どんどんステップアップして最短ルートを目指しました。
が、これまた結果が出ない。
情緒が異常事態
今考えても、やっぱり妊活って女性の負担が本当に大きいので、今不妊治療をがんばられている方がいたら決して無理をしないでほしいです。
一点集中ではなく、気持ちを趣味などに分散させるしかありません。
私も楽観的な人間だったのに、自分がこのような精神状態に陥るとは思ってもみませんでした。
メンタルが崩れた原因
どうやら、私のメンタルが崩れたのは、以下2点が原因だったようでした。
- 努力が結果に結びつかない経験が、人生初だったこと。
- 先の見えないことに資金投下し続けること。
今までやりたいことがある時には努力と運で叶えてきた私としては、これが正真正銘、人生で初めて何をやっても結果が出ない経験となりました。
- 自分の努力ではどうにもならない
- 資金もどんどん減っていく
- さらに、それが全て無駄かもしれない
先が見えないことに努力し続けるというのは、想像していた以上にキツイ経験でした。
そして、最も辛かったのが、実は私自身が心から子どもを欲しいわけではないということでした。
子どもがほしいという気持ち
自分が心から欲していることであれば、それでも頑張れたかもしれません。
でも私の場合は、どちらかというと「夫や両親の期待にこたえたい」という気持ちの方が強かったのだと思います。
周囲の友達も産んでいるし、親族が望んでいるし、それが当たり前と思いこんでいました。
そのことに気づいたのは、セクシャルマイノリティの友人と会話していた時。
自分が世間一般の価値観に囚われていたことを知りました。
ジェンダーに囚われていた自分
友人は、LGBTQの「Q」を自認する人です。
ある時、妊活のジレンマを彼女に話していた時に
マジョリティであっても、ジェンダーに囚われることってあるんだね
と言われたのです。
私は、この言葉にハッとしました。
それがあまりに正しい指摘だったからです。
周囲の価値観に流されていただけだった
「結婚して家庭を持ったら子どもを持つ」
私は、この流れに違和感を持っていたにもかかわらず、見ないふりをして無理をしていたのでした。
そこでようやく、周囲の価値観に流されていた自分に気づきました。
多くの女性の希望が、自分にも当てはまるとは限りません。
子どもを持たない人生が自分の未来だと感じるならば、それを貫いて良いのです。
特に女性はタイムリミットがあるので、自分の本心が見えにくくなることがあります。
もし同じような方がいたら、私は妊活の選択肢があるのと同じくらい、子どもを持たない選択もあるとお伝えしたいです。
子どもができない理由は男性不妊だった
それでも、もしここで妊娠していたら、きっと私は自分の子を溺愛していたでしょう。
子どもができない理由は、他にありました。
1年経っても結果がでないため、夫が検査を受けた結果、なんと無精子症だったのです。
日本人男性の約1%の確率だそうで、先天的なものらしいです。
正直ほっとした妻
これを知った時、(夫には言いませんでしたが)実は私自身は、心の底からほっとしました。
妊娠しない原因がこんなに明確になることってあまりないので、謎が解けたことが嬉しかったのです。
何より、これでもうあの辛い不妊治療をしなくていい。
自分でもびっくりするほど、肩の荷がおりました。
不妊治療前の検査は夫婦で受けよう
もし妊活を始める方がいたら、必ず夫婦ふたりで検査を受けてからスタートしてほしい。
今振り返ると、ここにつきます。
私はこのアドバイスを最初にお医者さまに受けていたのに、男性不妊を他人事と思ってしまい、無駄な1年を過ごしてしまいました。
あたりまえですが、妊娠ってふたりが協力しないと難しいんですよね。
夫は落ち込みまくり
夫はめちゃくちゃ落ち込み、清々しい私と反対にそこから情緒不安定になりました。
「お父さんが子どもを抱っこしている光景をみると泣ける」と言っては肩を落としていました。
冷たい言い方になりますが、この件に関しては夫婦といえども共有することはできません。
アドラー風にいうと課題の分離、つまり彼の課題は彼のものなのです。
私が解決できない以上、彼が向き合うしかない問題だったと思います。
私にできることといえば、彼の気持ちに寄り添うだけでした。
【課題の分離についてはこちら】
彼はセカンドオピニオンを受けたりネットで調べたりして、手術で治るのかとか、特別養子縁組という選択肢は、などといろいろ考えているようでした。
現在のわたしたち夫婦
その後、彼の中でどういう整理がついたのかは知りませんが、私たちは子どもを持たない選択をしました。
彼にとっては想像と違った暮らしだと思いますが、今ではふたりで自由気ままに暮らしています。
【今の二人の暮らし方】
妊活を終えての感想
子どもは授かりませんでしたが、私はあの妊活の辛さを経験してよかったと思っています。
自分の力ではどうにもならないことがこの世にある、とわかって謙虚になりましたし、今までの自分がどんなに恵まれていたかを知ることができました。
そして同じような経験をした全ての女性を仲間と感じ、他人に優しくなった気がします。
つらい妊活に涙したり、卵子凍結中の独身の友人が追い詰められているとき、何もできないけれどそっと寄り添うことはできるようになりました。
妊活って本当に大変。特に女性の晩婚化とタイムリミット問題は深刻です。
どうか、今妊活しているみなさんの希望が叶いますように。
まとめ
以上、アラフォー子なし夫婦の妊活体験記でした。
もし子どもへの願いが叶わなかった場合や、妊活を卒業する判断をされた方には、
夫婦ふたりで楽しく生きる選択肢もある
ということを、私がこのブログに綴っていければと思っています。
正直、夫婦ふたりっていうのも、めちゃくちゃ楽しいよ♪
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