こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
先日、20年来の親友と「村上春樹作品の短編でどれか1つ、人生の指針に選ぶとしたら?」と語り合いました。
結論から言うと、この20年の間で私たちの殿堂入りとなったのは「沈黙」という作品でした。
今回は、私の人生の指針である「困難な状況では、沈黙し自分と戦う」ということについてご紹介したいと思います。
私たちは村上春樹ファン
私たち大学生時代からの親友は、ふたりとも村上春樹氏の全作品を読破しており、20年以上こうして語り合い続けています。
私は何度か出版社の企画で、村上さんにメールのお返事をいただいたことがあるのですが、その度にふたりで狂喜乱舞でした。
こういった一連のことを書くと気持ち悪い人たちだと思われそうですが、実際に気持ち悪い私たちです。
オタクってこういうこと。
村上春樹作品の魅力
村上作品の魅力は、なんといっても登場人物の生き方が、自分たちの血肉となる実感があること。
私は実際に、村上小説の主人公の真似をして事業を始めましたし、それ以外にもたくさんの登場人物の考えや行動が、リアルに自分の人生の指針となっています。
なかでも、私たちふたりが共通して「困難な状況の時はこれを読み返す」というのが、冒頭で紹介した「沈黙」という短編小説なのです。
村上春樹作品の短編小説「沈黙」
この作品は1996年出版の『レキシントンの幽霊』という単行本に収録されています。
過去に高校2、3年生向けの集団読書テキスト(全国学校図書館協議会)に採用されたこともあり、もしかしたら学校で読んだことがあるという方もいらっしゃるかもしれません。
あらすじが気になる方はWikipediaにありましたが、この短編に関しては、実際に読まないとよくわからないと思います。
特に学校や職場などの集団組織で毎日を過ごす方には、ぜひ一度読んでもらえたらと思います。
私が初めて読んだのは大学生の時でしたが、この作品は最も集団生活をきつく感じていた思春期の頃に出会いたかったなと思いました。
私がこの作品が好きな理由
私がこの作品を読むたびに感じるのは、この一点につきます。
人生で最も困難な状況では沈黙し、自分との戦いに集中すること。
こう書くと陳腐なのですが、私は人生の厳しい時期には必ずこの短編を読み返し、力をもらっています。
例えば、先日仕事で大失敗をしてメンタルが崩れかけたのですが、その時もこの本をおもむろに読み返しました。
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そして、「そうだった。この主人公のように、今は自分自身と戦う時期なのだ」と力をもらったんですよね。
人生には必ず自分と戦う時期がある
人生には、必死にこの世界にしがみついて、踏ん張るべき時が必ずあります。
たとえば、受験、恋愛、仕事、結婚、子育て。これだけでも、きつい時期って必ずありますよね。
その時の指針になるものは、あなたには何かありますか?
私の場合は、それがこの本のなかの「沈黙」という短編なのです。
どんなに辛くて孤独だったとしても静かに耐え、自分に誠実に行動し続けるしかない、と自分の原点に立ち返ることができます。
そして、実際にそうすることで、自分自身への信頼を積み重ねていくことができるんですよね。
上記については、友人も全く同じ感想を持っていたので、この短編小説が我々にとっては殿堂入り作品となりました。
まとめ
以上、私の人生の指針である「困難な状況では、沈黙し自分と戦う」ということについて指針としている短編小説をご紹介しました。
たかが物語なのですが、そのフィクションが現実の世界に大きな影響を与えるのが本当に不思議です。
私はビジネス書や自己啓発本などはめったに読まないのですが、そういう意味で小説が好きです。
特に、こうして心に残ったり人生の指針になったりする作品との出会いは、本当にありがたいこと。
皆さんにはこういう1冊はありますか?おすすめがあれば教えてくださいね。
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