こんにちは。好きなことでゆるく働き、都心ミニマルライフを楽しむもふもふです。
私は小説家の村上春樹氏が心の底から好きです。
それはもう、私の核のひとつといっても過言ではないくらい、私の人生に影響を与えている方です。
村上作品の素晴らしさを語りだすと、ただの気持ち悪いブログになってしまうので割愛し、今回はご本人からアドバイスいただいた話を中心にご紹介しようと思います。

商売のヒントが散りばめられている村上作品
村上小説ってビジネス書でもなんでもないのに、自分の事業に取り込めることが多いです。多分、村上さん自身が若い頃にジャズバー経営をしていた背景もあるのだと思います。
そして私は今までたくさんの人の魅力的だなと思う部分を真似してきたのですが、村上小説はそれと同じように、登場人物がまるで実在の先輩や友人に思えたりするのがすごい。
今でも自分が迷ったりする時には「登場人物のあの人だったら、こう判断をするだろうな」と、頭の中の引き出しを開けることがあります。
小説の登場人物に教わった具体例
私が具体的に感謝していることで1つ例をあげるならば、「事業ターゲットのリサーチをするため、街をひたすら眺める」というエピソードがあります。
私が自分の好きなことで事業を立ち上げた時、この本の主人公がやっていた方法を思い出し、そのまま真似してみたのです。
その時のエピソードがこちら↓
村上春樹さんとの書簡交流イベント
さて、そんな村上ファンの私が、村上さんにメール返信をいただいたことがあります。
今はもうやることはないと思うのですが、むかし村上春樹さんが読者からのメールにひたすら返信していくというイベントが何度かあったんですよね。
私もいくつかメールを送り、お返事をいただけたことが本当に嬉しかったです。
しかも、そのうちの一通は書籍化された中にも採用されていました。
著作権の関係で内容を紹介することはできませんが、この読者質問と村上さんのユーモア溢れた回答が全て面白いので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
村上さんのアドバイス
さて、上記以外にもいくつか返信をいただいたのですが、私が「ああ、これはこういうことだったんだ」と数十年経って理解した村上さんのアドバイスがあります。
これも著作権が絡むと思うので詳細には語りません。(それでも怒られるかな?だめだったらすぐ消します。)
私の質問
簡単に説明すると、私が「今ある生きづらさを言語化したいけど、うまくいかない。そのための文章力をつけるには?」みたいな質問をしたのです。
当時の背景は全く覚えていないのですが、何かしら脆いものがあった学生時代だったと思います。
村上さんの回答
村上さんは丁寧な回答をくださり、最後に以下のような言葉で結ばれていました。(もう20年近く前の話なので少しずつ表現が違うかもしれませんが、おおよそこのような内容だったと思います。)
「僕があなたに一つだけ言えることがあるとするなら、現在進行形の当事者が森の中に入るのはとても危険な行為だということです。それはもしかすると、あなたを損なうことになるかもしれません。」
今抱えている生きにくさや感受性の重みみたいなものは、時が経つのを待ってから言語化した方が全貌がよく見えるのではないか。
村上さんはそういった内容のことをおっしゃっていたのですが、当時10代後半の私には何度読んでも、それがどういうことなのか理解できなかったんですよね。
しかし、40歳をすぎた今、自分でも驚くほどこのことをよく理解できます。
渦中にいるときは分析しない
このブログを書いていて特に実感しているのですが、私の今までの経験や心の動きは、その渦中にいる時に言語化しようとしたらうまくいかなかったと思います。
もしくは、村上さんのおっしゃる通り、自分を損なうことに繋がったと思います。
渦中にいる頃は自分を変に分析したりせずに、ただ嵐が過ぎ去るのを待ちながら、それを観察することが大切でした。
渦中にいると正しく物事を把握することは難しいし、無理にそうしようとしていれば、ねじくれた思考のまま固まってしまった気がします。
40代になって自分の10代20代を振り返ると、きつい経験も含めて、今になって「あれはこういう状態だったんだ」とびっくりするくらい鮮やかに理解できます。
特に、つらい経験は、自分の中にゆっくり沈澱させるべき時があるのです。
多分ですが、村上さんはこのことをおっしゃっていたのだと思います。
まとめ
村上さんに限らず、私は当時は全く理解できなかった恩師たちの言葉を、数年後に突然理解するという経験がよくあります。
経験や言葉って、一度その人の中で沈澱してから、突然カチリとハマる瞬間があるみたいです。
そのため、私もこのブログを読んでくださる方たちに向けていつでも正直に、過去の経験を自分の言葉で綴っていきたいと思います。
もしかしたら私のいくつかの経験や言葉が沈澱し、皆さんの中である日カチリとハマる瞬間があるかもしれません。

全くなかったらごめんね。先に謝るよ。
先人たちの言葉が長い時を経て、ある日突然私の一部になったように、いつかどなたかのお役に立てると嬉しいなと思います。